サントリーのシングルモルト「山崎」は、甘く華やかな香りで人気の高いジャパニーズウイスキーです。その一方で、品薄で店頭に並んでいないことも多く、「山崎のような味わいのウイスキーはほかにないの?」と探している方も多いのではないでしょうか。

この記事では、まず山崎の味わいの特徴を整理し、そのうえで味わいの方向性が近い7本を紹介します。もちろん同じ味ではありませんが、「山崎のどこが好きか」に合わせて選べば、新しいお気に入りが見つかるはずです。

山崎はどんな味?3つの特徴

山崎は、大阪府にある日本初の本格的なモルトウイスキー蒸溜所、山崎蒸溜所のシングルモルトです(シングルモルト=1つの蒸溜所の大麦麦芽だけで造ったウイスキー)。ノンエイジ(熟成年数の表記なし)の山崎には、次のような特徴があります。

  1. いちごやさくらんぼのような、甘く華やかな果実の香り:ワイン樽で貯蔵した原酒に由来します
  2. ミズナラ樽の上品な香り:日本のオーク「ミズナラ」の樽で貯蔵した原酒も合わせており、独特の上品な香りが加わります
  3. スモーキーさがほとんどなく、なめらか:クセが少なく、ストレートからハイボールまで飲みやすい

つまり「山崎に似たウイスキー」を探すなら、スモーキーさが控えめで、果実の甘さと華やかさがある銘柄が目安になります。

山崎に似ているウイスキー7選(一覧)

銘柄国・種類山崎と近いところ
シングルモルト宮城峡日本・シングルモルト華やかな果実香とやわらかな甘さ
響 JAPANESE HARMONY日本・ブレンデッド華やかな香りとミズナラ樽の余韻
キリン シングルブレンデッド 富士日本・ブレンデッド熟した果実の甘さとなめらかさ
カバラン クラシック台湾・シングルモルトトロピカルフルーツのような甘い香り
ザ・バルヴェニー 12年 ダブルウッドスコッチ・シングルモルトはちみつとシェリー樽の穏やかな甘さ
アベラワー 12年 ダブルカスクスコッチ・シングルモルト洋梨や赤りんごの果実味
グレンモーレンジィ ラサンタ 12年スコッチ・シングルモルト甘く濃いめの果実感(山崎12年が好きな人向け)

国産で選ぶなら

シングルモルト宮城峡

宮城峡蒸溜所は、ニッカウヰスキーの創業者・竹鶴政孝が1969年に宮城県仙台市に開いた蒸溜所です。華やかでフルーティー、スイートな原酒で知られています。

ノンエイジのシングルモルト宮城峡は、りんごや洋梨を思わせる華やかな香りに、樽由来のバニラ、ドライフルーツのような甘さが特徴です。スモーキーさがほとんどなく、華やかで甘いという点で、山崎に最も近い方向性の国産シングルモルトといえます。山崎がいちごやさくらんぼなら、宮城峡はりんごや洋梨。果実の種類が少し違うイメージです。

響 JAPANESE HARMONY

山崎と同じサントリーのブレンデッドウイスキー「響」のノンエイジ品です(ブレンデッド=モルトとグレーンを合わせたウイスキー)。ローズやライチのような華やかな香り、はちみつのような甘さ、そしてミズナラ樽の余韻があり、山崎の「華やかさ」と「ミズナラ」が好きな方に向いています。

モルトの力強さでは山崎に及びませんが、そのぶんやわらかく、水割りやハイボールでも上品な香りが崩れません。

キリン シングルブレンデッド 富士

静岡県の富士御殿場蒸溜所で、モルトとグレーンの両方を造ってブレンドした、世界でも珍しい「シングルブレンデッド」です。熟した洋梨や青りんご、はちみつの香りがあり、なめらかで厚みのある味わいです。

度数が46%とやや高めで、果実の甘さをしっかり感じられます。ストレートやロックで、山崎と飲み比べてみるのもおもしろい1本です。

海外で選ぶなら

カバラン クラシック

台湾・宜蘭県の噶瑪蘭(カバラン)蒸溜所の看板シングルモルトです。高温多湿の亜熱帯気候で熟成が速く進むため、比較的短い期間で色や香りが濃く引き出されます。

マンゴーなどのトロピカルフルーツ、花、バニラ、ココナッツの香りがあり、甘く華やかな果実香が好きな方にはぴったりです。バーボン樽を中心に、ワイン樽やシェリー樽も使われています。

ザ・バルヴェニー 12年 ダブルウッド

スコットランド・スペイサイド地方のシングルモルトです。アメリカンオーク樽で12年熟成させたあと、シェリー樽に移して約9か月仕上げる「ウッドフィニッシュ」の代表的な銘柄です。

はちみつとバニラ、ナッツの甘さにシナモンのスパイスが寄り添う、穏やかで飲みやすい味わいです。山崎のなめらかさと甘さが好きな方に向いています。

アベラワー 12年 ダブルカスク

同じくスペイサイドのシングルモルトで、伝統的なオーク樽とシェリー樽、2種類の樽で熟成させた原酒を合わせています。はちみつや熟した洋梨、赤りんごの果実味にシナモンのスパイスが加わり、甘酸っぱい果実感は山崎の華やかさに通じるものがあります。

グレンモーレンジィ ラサンタ 12年

スコットランド・ハイランドのグレンモーレンジィ蒸溜所のシングルモルトです。バーボン樽で約10年熟成させたあと、オロロソとペドロ・ヒメネスの2種類のシェリー樽でさらに2年熟成させています。

チョコレートをまとったレーズンや、スパイスの効いたオレンジを思わせる、温かみのある濃いめの味わいです。ノンエイジの山崎よりも重厚なので、熟した果実の甘さと厚みのある山崎 12年が好きな方に試してほしい1本です。

山崎の「どこが好きか」で選ぶ

好きなところおすすめ
華やかな果実の香りシングルモルト宮城峡、カバラン クラシック
ミズナラの上品な香り響 JAPANESE HARMONY
なめらかで甘い口当たりザ・バルヴェニー 12年 ダブルウッド、キリン シングルブレンデッド 富士
ハイボールにしたときの香り響 JAPANESE HARMONY、アベラワー 12年 ダブルカスク
山崎12年の濃厚さグレンモーレンジィ ラサンタ 12年

飲み比べのコツ

  • まずはストレートか少量の加水で:香りの違いが一番よく分かります。小さめのグラスに少しずつ注いで比べてみてください
  • 同じ条件で比べる:グラスの形や温度、加水の量をそろえると、違いが分かりやすくなります
  • ハイボールでも比べてみる:ふだんハイボールで飲む方は、炭酸で割ったときの香りの立ち方も選ぶ基準になります

ほかにも似た方向性の銘柄を探したい場合は、フルーティーなウイスキーや甘いウイスキー、ジャパニーズウイスキーのまとめページも参考にしてください。

まとめ

山崎に似たウイスキーを探すなら、スモーキーさが控えめで、甘く華やかな果実香があるものが目安です。国産なら果実香の方向性が近いシングルモルト宮城峡、ミズナラの香りなら響 JAPANESE HARMONY、海外ならトロピカルな甘さのカバラン クラシックや、穏やかな甘さのザ・バルヴェニー 12年 ダブルウッドが試しやすい候補です。山崎の「どこが好きか」を手がかりに、自分に合う1本を見つけてみてください。