ふるさと納税の返礼品といえば、お肉やお米、果物が定番です。ウイスキーの返礼品もありますが、最近は蒸溜所で熟成中の原酒を「将来受け取る1本」として予約するという、少し変わった返礼品も登場しています。
この記事では、そんな「熟成を待つ」タイプのウイスキーのふるさと納税について、仕組み、対象の蒸溜所、申し込む前に確かめたいことをまとめます。
どんな返礼品?
株式会社あるやうむが自治体と組んで展開している返礼品で、流れは次のとおりです。
- 蒸溜所(自治体)を選んで、ふるさと納税として寄付する
- 寄付が終わると、メールでウイスキーの引換券の受け取り方が届く
- 引換券を受け取り、原酒の熟成を待つ
- 熟成期間のあと、引換券を使ってウイスキーを受け取る
引換券はデジタル(NFTという、持ち主を記録できるデジタルの証明書)で発行されます。ただ、受け取りはGoogleやLINEのアカウントでログインする方式で、専門知識がなくても手続きできるよう案内が用意されています。
すぐに飲めるボトルが届くわけではなく、数年後の楽しみを「予約」する返礼品だと考えると分かりやすいです。
申し込める蒸溜所(2026年10月時点)
| 蒸溜所 | 自治体 | 返礼品 | 寄付額 |
|---|---|---|---|
| 御代田蒸留所 | 長野県御代田町 | 2025年仕込みのウイスキーカスク 1口オーナー(1口700ml)、3年熟成 | 8万円 |
| 飛騨高山蒸留所 | 岐阜県高山市 | 2025年仕込みのウイスキーカスク 1口オーナー(1口500ml) | 8万円 |
寄付額・容量・熟成期間は、2026年10月時点の申し込みページの記載です。内容は変わることがあるので、申し込む前に必ず最新の情報を確かめてください。
御代田蒸留所(長野県御代田町)
軽井沢町の西隣、浅間山の南麓にある御代田町の蒸溜所です。1653年創業の酒蔵・戸塚酒造が、旧農協の建物を改装して2023年に開いた蒸溜所で、ウイスキーのほかジンも造っています。標高800m前後の冷涼な高原で、どんな味わいに育つのかを数年かけて見守る楽しみがあります。
御代田町の返礼品には、町長が参加するまちづくりのオンライン会議への招待などの特典も案内されています。
飛騨高山蒸留所(岐阜県高山市)
酒蔵の舩坂酒造店が、2007年に閉校した旧高根小学校の体育館などを改装してつくった、岐阜県で初めてのウイスキー蒸溜所です。乗鞍岳や御嶽山など3,000m級の山々に囲まれた土地で、ウイスキーづくりを始めています。
高山市の返礼品には、蒸溜所の見学会や限定コミュニティへの招待などの特典が案内されています。
どんな人に向いている?
- クラフト蒸溜所が好きな人:できたばかりの蒸溜所の原酒を、早い段階から追いかけられます
- ふるさと納税の返礼品がマンネリ気味の人:「数年後に届く」という、ほかにない体験になります
- 節目の記念にしたい人:昇進、独立、結婚、子どもの進学など、数年後の楽しみを作る使い方もできます
反対に、すぐに飲めるボトルがほしい人や、寄付額をできるだけ抑えたい人には向きません。
申し込む前に確かめたいこと
1. 控除の上限額
ふるさと納税は、原則として自己負担2,000円を除いた額が、所得税・住民税から控除されます。ただし控除には年収や家族構成で決まる上限があり、上限を超えた分は自己負担になります。
寄付額8万円の返礼品は、上限が8万円以上ある人でないと、実質2,000円の負担にはなりません。ほかの自治体への寄付と合わせて、上限の範囲に収まるかを先に確かめておきましょう。
2. ワンストップ特例か確定申告か
確定申告をしない会社員などは、寄付先が5団体以内なら「ワンストップ特例」を申請すれば、確定申告なしで控除を受けられます。6団体以上に寄付した場合や、医療費控除などで確定申告をする場合は、ワンストップ特例は使えず、確定申告で寄付金控除を申告します。
3. その年の締め切り
所得税の寄附金控除は、その年の1月1日〜12月31日に行った寄付が対象です。年内の控除にしたい場合は、12月31日までに寄付(決済)を済ませる必要があります。年末は申し込みが集中しやすいので、早めの手続きが安心です。
4. 受け取りまでの期間と受取人
熟成を待つ返礼品なので、受け取りは数年後になります。引越しなどで連絡先が変わったときの手続きや、受け取りの方法は、申し込みページの規約で確かめておきましょう。なお、お酒の返礼品なので20歳以上の方しか申し込めません。
5. 投資商品ではない
引換券はデジタルの証明書なので、仕組み上は譲渡などもできるとされています。ただし、これはあくまでふるさと納税の返礼品です。値上がりを期待するものではなく、「ウイスキーが届くのを楽しみに待つ」返礼品として選びましょう。
すぐに飲める国産ウイスキーなら
数年待つのではなく、今すぐ楽しめるジャパニーズウイスキーを探している方は、当サイトのジャパニーズウイスキーのまとめや、年末の贈り物向けのお歳暮にウイスキーを贈るなら?も参考にしてください。
まとめ
- 蒸溜所で熟成中の原酒を、ふるさと納税で**「将来の1本」として予約**できる返礼品がある
- 2026年10月時点で申し込めるのは、御代田蒸留所(長野県御代田町)と飛騨高山蒸留所(岐阜県高山市)、寄付額はどちらも8万円
- 申し込む前に、控除の上限額、ワンストップ特例か確定申告か、12月31日の締め切りを確認
- 値上がりを期待する投資ではなく、熟成を待つ楽しみを味わう返礼品
ふるさと納税で、少し先の楽しみを作ってみてはいかがでしょうか。